CONTRASTは、創(造)る行為で私たちを魅了する人物にフォーカスし、彼らとの対話から「ものづくりの温度」を伝えるウェブマガジンです。

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CONTRAST [インタビュー] 十人十色の日村勇紀

十人十色の日村勇紀

日村勇紀(バナナマン) × 飯塚健(プロフィール)

日村勇紀(バナナマン) × 飯塚健

プロフィール 日村勇紀(バナナマン) × 飯塚健

日村勇紀(ひむらゆうき)
1972年5月14日生まれ、神奈川県出身。お笑い芸人、俳優、声優。設楽統とともに、お笑いコンビ・バナナマンとして活動中。ホリプロコム所属。

バナナマン
1993年結成。設楽統と日村勇紀によるお笑いコンビ。『脳活アップデートQ スマートモンキーズ!!』(フジテレビ)『笑っていいとも!』(フジテレビ、金曜)、『世間に飛び出せ!! バナナ藩』(テレビ朝日)等、多数のレギュラー番組に出演中。ホリプロコム所属。

飯塚健(いいづかけん)
1979年1月10日生まれ、群馬県出身。22歳の時に『Summer Nude サマーヌード』を初監督。2003年に公開、劇場映画デビューを果たす。その後も『放郷物語 THROES OUT MY HOMETOWN』(2006年)、『彩恋 SAI-REN』(2007年)、『REPLAY & DESTROY』(2011年)などを手掛ける。また舞台演出やテレビアニメの脚本、小説やエッセイ集を上梓するなど、幅広く活躍するマルチクリエイター。『荒川アンダー ザ ブリッジ』(2011年ドラマ放送、2012年映画公開)では、はじめて原作をもとにした作品に挑戦している。
イロドリヒムラ 公式サイト
ホリプロ / バナナマン プロフィールページ
ジャパンクリエイティブマネジメント / 飯塚健プロフィールページ

バナナマン・日村勇紀が連続ドラマ初主演を飾る。タイトルは『イロドリヒムラ』。冠に銘打たれた”イロドリ”が、ドラマを読み解く鍵となっている。

『イロドリヒムラ』はいわゆるオムニバス形式の作品だ。「バナナマン・日村をイロドる10人の映画監督と10人の豪華女優たち」というコンセプトを掲げ、回毎に監督、共演者、脚本家といったドラマに関わる人物群が入れ替わり、日村が演じる主役の人物設定も一話毎に異なる。主役を張る人物にとって、それぞれの多種多様な舞台設定にアジャストしていくことは、刺激的な経験に違いないが、同時にかなり難易度の高いことでもあるだろう。

これまでに日村は個性的なキャラクターで、数々のバラエティやドラマで圧倒的な存在感を残し続けてきた。しかし『イロドリヒムラ』は、彼にとって経験したことのない未知の領域。果たして日村は初の連続ドラマ主演作を通じて、僕らにどんな表現を見せてくれるのだろうか。 また10人の映画監督たちは日村を「イロドる」ために、どんな創意工夫を凝らしているのだろうか。

初回のオンエアを終えた今、日村と第二話の監督を担当する飯塚健による対談をお届けする。

Text by Shota Kato Photo by Takuya Nagamine

『イロドリヒムラ』は小説家でいうところのアンソロジー。

『イロドリヒムラ』には「バナナマン・日村をイロドる10人の映画監督と10人の豪華女優たち」というキーワードがありますが、一話完結型の作品が続くんでしょうか。

飯塚

そうですね。

ということは、前後のストーリーに相関性はない?

日村

なんにもないですね。

CONTRAST [インタビュー] 日村勇紀(バナナマン) × 飯塚健 | 十人十色の日村勇紀―


飯塚

もう驚くぐらいに(笑)。僕もお話をいただいたときに、そこが面白いと思ったんですよ。日村さんのキャラクターが全てに繋がっていくのか、そうでないのか。そこで中身が大きく変わってきますからね。『イロドリヒムラ』は小説家でいうところのアンソロジーに近いですね。


日村

…アンソロジーってなんですか?


飯塚

いわゆる競作ですかね。例えば、恋愛ものを色んな作家が色んなキャラクターを使って書くっていう。


日村

あぁ、なるほど。

お二人は今回の現場以前に面識は?

日村

はじめてですよね。


飯塚

はい。僕はバナナマンの舞台を観に行かせていただいたことがあって。


日村

もう10年ぐらい前の舞台ですよね。それもバナナマンの単独公演ではなく、色んな方が出ている『男子はだまってなさいよ!』というものなんですけども、そこに飯塚監督がいらっしゃっていたということで。


飯塚

シティボーイズ繋がりで、演出を細川さん(細川徹)がやってらっしゃって。

CONTRAST [インタビュー] 日村勇紀(バナナマン) × 飯塚健 | 十人十色の日村勇紀―

じゃあ、初対面はいわゆる顔合わせと呼ばれる場ですか。

飯塚

そうですね。

そもそもなんですが、顔合わせってどういう場なんでしょうか。

飯塚

いやぁ、微妙な場ですよ(笑)。


日村

(笑)今回はTBSの会議室というか、衣装合わせも兼ねてるんですよね。会議室に着いたら飯塚監督が座られていて、奥のほうに僕が着る衣装がたくさん置いてあって。ちょこっとご挨拶したら、後はとにかく服を着続けるという感じで。


飯塚

この対談みたいな距離感で、唐突に助監督から「何かお話でも」ってアバウトな感じに振られて。みんなが見てる中で、脚本の質問なんてしないんですよね(笑)。俳優部の中には顔合わせの時間が苦手な人が多いみたいで。知らない人とはじめて会って、「なんで、みんなに見つめられながら会話をするんだ?」っていう不思議な時間なんですよね。

なるほど、雰囲気を理解できました(笑)。

飯塚

僕は助監督経験がないからわからないですけど、おそらく役者さんは、立ちっ放しで衣装を着続けて時間が長くなる場合もあるというか。最悪の場合、「日村さん、どう思われますか?」なんて意見を聞かれることもあるんじゃないですか?


日村

そのとおりですね(笑)。

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こんなことは今後ないだろうから、思いきり楽しもう。

飯塚監督は日村さんと実際にお会いするまで、どんな印象をお持ちでしたか。

飯塚

めちゃくちゃ面白い方だなぁって思っていましたね。これは衣装合わせのときに聞いたんですけど、俳優業をやっている姿を見させてもらっている中で、お芝居が好きな感じがすごく出ていたというか、僕にはそう見えて。ご本人にも「お芝居、好きですか?」って聞いたんですよ。


日村

そう、それでドキッとしたんですよね。何かを試された気がして(笑)。「お芝居、好きですか?って一体何なんだろう…」と。


飯塚

いやいや、深い意図はないですよ(笑)。

ははは!日村さんは、なんと答えたんです?

日村

「あ、あぁ、はい!」ぐらいで(笑)。あのときは焦りましたけど、お芝居は相当好きですね。バナナマンとしてコントはずっとやってきていますし、自分らのコントはお芝居チックなものでもあって。ある話を作っていこうというのが前提としてありますね。今回は飯塚監督が僕のイメージをテレビとか舞台とかで見て、何かしらのものがあった上で台本を書いてくれたと思うので、なるべくそれに寄せていきたいんですけどね。

CONTRAST [インタビュー] 日村勇紀(バナナマン) × 飯塚健 | 十人十色の日村勇紀―

日村さんは主役のオファーをいただいたときの気持ちを『イロドリヒムラ』の公式コメントの中で、「なんで俺なんだ!?」という形で表していましたけど、それは解消できましたか。

日村

いやー、解消できてないですね!すごく有り難いことなんですけど、今回のように主役をやりたいお笑い芸人は山ほどいると思うんですよ。みんな好きですから、役を演じたり何かを作るっていうことは。でも、それはなかなかやれないことなんですよね。だから相当ラッキーだと思いますよ、僕は。やっぱり今も「なんでだろう?」っていう気持ちはありますけど、チャンスだとも思ってますね。こんなことは今後ないだろうから、思いきり楽しもうって。

なるほど。

日村

今回の話はケイマックスっていう会社の人間から聞いたんですけど、ケイマックスは昔からお世話になっている会社なんですよ。でもお笑いの現場でかなり接しているんで、どうしても「え?この人たちがドラマをやるの?」っていう若干の疑いがあるんですよ。「なんでここにケイマックスが絡んでくるんだ?!」って。


一同

爆笑


日村

申し訳ないですけどね(笑)。どうしても「これは何かの企画じゃないのか?」と疑ってしまうドッキリ症なんですよ。第一話のお相手が剛力彩芽さんなんですけど、剛力さんを見てもまだ信じられなかったですね。「ちょっと豪華なドッキリを今やってるんじゃないかって」。だからオンエアされるまで、どこかで疑っている気持ちはありますよね。

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