CONTRASTは、創(造)る行為で私たちを魅了する人物にフォーカスし、彼らとの対話から「ものづくりの温度」を伝えるウェブマガジンです。

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CONTRAST [インタビュー] 男女13人音物語

男女13人音物語

WUJA BIN BIN(プロフィール)

WUJA BIN BIN

プロフィール WUJA BIN BIN
ケイタイモ(Bass)
ゴセッキー(Saxophone)
類家心平(Trumpet)
湯浅佳代子(Trombone)
武嶋聡(Clarinet)
ナリ(Flute, Piccolo, Saxophone)
中村圭作(Electric Piano, Keyboards)
野村卓史(Piano, Accordion, Pandeiro)
高田陽平(Percussions, Steel Pan, etc.)
山田あずさ(Xylophone, Vibraphone, etc.)
池澤龍作(Drums)
バ(Vocal)
アチコ(Vocal)

ケイタイモ(ATOM ON SPHERE / ex.BEAT CRUSADERS / ex.Mong Hang)が抱き続けた妄想の中から生まれた楽曲を具現化する為に結成されたsouzei13名の大所帯プログレッシブ吹奏楽バンド。

多方面で活躍中の豪華メンバーが集まり、形に捕われず好き放題演奏しているスタイルにより、JAZZ、FUNK、ブラジル音楽、映画音楽、等々を内包した、唯一無二の「WUJA BIN BIN」という音楽ジャンルを確立。フランク・ザッパなどの正統性、そしてジャコ・パストリアス・ビッグ・バンドのようなたしかな演奏力、全てを飲み込み次世代的な解釈で提示する新たな音楽を展開。

プロデューサー兼レコーディングエンジニアとしてNATSUMENよりAxSxEを迎え、磐石の体制で1stアルバムを創り上げた。

WUJA BIN BINオフィシャルサイト

WUJA BIN BIN、どこぞの国の言葉から成る総勢13名の音楽隊だ。中心人物はケイタイモ(ATOM ON SPHERE / ex. BEAT CRUSADERS / ex.MONG HANG)。ケイタイモといえば、やはりBEAT CRUSADERSのキーボーディストとしての姿を思い浮かべるだろうが、彼の本職はベーシスト。WUJA BIN BINでは彼本来のパートを担当している。

ケイタイモの脳内にある音楽をともに具現化するために、その道のスペシャリストたちが集まった。贅沢すぎる布陣から演奏される音楽から、ある人はブラジル音楽、ジャズ、ファンク、ある人はプログレだと、きっと千差万別の印象が残るだろう。またWUJA BIN BINの音楽には、ギターも歌詞も存在しない。でも小難しい印象など微塵にもなく、僕らをただただ楽しませてくれる。得体の知れないパワーを感じつつも、不思議と居心地の悪さはひとかけらもない。僕自身、こんな音楽に今まで出会ったことがなかった。

今回のインタビューでは、ケイタイモとメンバーの中村圭作(kowloon, stim)、NARI(SCAFULL KING, MatERiAL bOYS)が答えてくれたが、WUJA BIN BINはもちろん、ケイタイモ個人についても多く言及されている。例えば、彼がビークル以前にどんなシーンで活動していたのか、トレードマークの奇抜な髪型にまつわるエピソード等、ケイタイモという音楽家を知るための記事にも仕上がっているので、それを踏まえて読んでいただきたいと思う。

撮影協力:PoPo, LIVE HOUSE FEVER

Text by Shota Kato Photo by Takuya Nagamine

MONG HANGのメンバーとは、またバンドをやりたかった。

BEAT CRUSADERSが散開して間を空けずに始まりましたよね。

ケイタ

そうですね。構想は長く考えていて、人数が多いバンド編成をやりたかったんですよね。

その道のスペシャリストが揃ったというか。

中村

男女13人夏物語みたいなね。

(笑)。どんな音楽をモデルにしたんですか?

ケイタ

一番ハマっていたのはフランク・ザッパだったり、エルメート・パスコアールだったり。あとジャコ・パストリアスのビッグバンドはいわずもがなに。

大きく分けるとインストが最も肌に合うと。

ケイタ

そうですね。

二人のヴォーカリストがいますけど、バさん(ヴォーカル)とアチコさん(ヴォーカル)の声は楽器のニュアンスですよね。

ケイタ

純粋に俺はボーカリストじゃないから、メッセージ性を歌詞に載せる感覚を持ち合わせてないんですよね。あとは、ちょうどWUJA BIN BINと時を同じくして子どもが生まれて。子ども番組見るじゃないですか。『お母さんといっしょ』みたいに、ユニゾンで男と女が歌うっていうのはキャッチーだなと思って。

CONTRAST [インタビュー] WUJA BIN BIN | 男女13人音物語

なるほど。鍵盤も二人いて。

ケイタ

鍵盤は二人欲しいなと思っていて。


中村

俺がアシュラマンみたいになっちゃうからね。


ケイタ

蔡くん(蔡忠浩、bonobos)のソロライブの時にベースを弾かせてもらったんですけど、卓史くん(野村卓史、ピアノ / アコーディオン / パンデイロ)と武嶋くん(武嶋聡、クラリネット)と一緒になったんですよ。その時に二人には声を掛けて。

ちなみにWUJA BIN BINってどういう意味なんですか?

ケイタ

言ってしまうと、しょうもない話なんですよね。カエターノ・ヴェローゾに「ウジャビンビン」って歌っているように聴こえる曲があって、その響きが良いなぁと。

原型はMONG HANGですよね。

ケイタ

そうですね。一緒にやっていたバさんと陽平(高田陽平、スティールパン / パーカッション)とは、またバンドをやりたいねって話していて。

NARIさんと圭作さんとはそもそもどういう繋がりなんですか?

ケイタ

BEAT CRUSADERSの時なんですけど、NARIはカジくん(カジヒデキ)のサポートをしていて。


NARI

そうだね。ビークルはもちろんケイタくんのことも知っていて。でも俺的には運命的な出会いだったというか、当時の家の最寄り駅が一緒だったりしてね。

CONTRAST [インタビュー] WUJA BIN BIN | 男女13人音物語


ケイタ

そうそう。実は家が近かったっていうね。WUJA BIN BINとして初めてのライブをやったのがFEVERだったんですよ。その時にNARIは客として来ていて、当初は石橋英子がフルートとか鉄琴とかをやってくれていたんですけど、忙しくなって今後一緒にやるのが難しくなってしまって。どうしようかな…と考えていたら、友達つてにNARIがやりたがっているという話を聞いたんですよ。それで話は早いと思って電話して。


NARI

その友達は火災報知器っていうお笑いをやっている小林っていうんですけど、その人がいなければ今の僕はないかもしれないです。まあ、それはそれで別の人が入って存続はしていたと思うけど(笑)。


ケイタ

ちょっと良い話でしょう?(笑)

そのお友達とライブに行っていなければってことですもんね。圭作さんとは?

ケイタ

圭作が界をやっていた時によくMONG HANGとライブをやっていて。


中村

よく覚えているのは、スプートニクっていう辻堂の海岸でやっていたイベントがあって。砂浜に大きなテントが張ってあったり、スケボーをやれるスペースがあったり、ライブも出来てね。バーニングマンっていうアメリカのレイヴパーティーをモチーフにしたイベントだったと思うんだけど、何百人も集まってすごかった。でも、音がうるさいとかなんやかんやで無くなっちゃったんだよね。MONG HANG、54-71GROUPLoop Junktionとか色々なバンドが出ていて。

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ケイタ

ツインリンクもてぎでもやったよね。

レース場にそんなすごいメンツが?


中村

そうそう。F3000か何かのサーキットの中にライブハウスみたいなものがあって、カーレースのイベントの一環でライブをやるっていうね。あれが10年ぐらい前の話だよね。レースを見て、ライブも見て、テンション上げようぜみたいなノリなんだけど、本番は恐ろしいほどの土砂降りだったっていう(笑)。

MONG HANGをライブに誘いたくても。

どんな流れでWUJA BIN BINは結成されていくんですか?

ケイタ

BEAT CRUSADERSをやっている時って、前に一緒にやっていた人たちと疎遠になっていたんだけど、圭作とかはライブに誘ってくれたりして、顔を合わせる機会はあったんですよ。BEAT CRUSADERSが終わりに近づいて、3,4年前のKAIKOOの時に、陽平と圭作とゴセッキー(後関好宏、サックス)と話をしたのが結成のはじめですね。

ビークルの時はキーボードでしたけど、元々はベーシストなんですよね。

ケイタ

そうなんですよ。

形に特徴のあるベースを使っていますけど、あれは?

中村

ケイタくんがビークルでベースをやるなら分かると。でもキーボードで踊ってる?みたいな。ケイタくんのことを昔から知っている人は「あれ、ケイタくん何やってるの?」みたいなところはあったと思うんだよね。MONG HANGと全然違う雰囲気だし、ケイタくんとしてもやりたいことなのか?という疑問符もあれば、もしかすると羨望の眼差しで見てるような人もいるのかと思ったり。アンダーグラウンドな音楽をやってる人にしてみればね。

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NARI

でも、圭作もカエラちゃんのサポートをやってるじゃん。


中村

(笑)。自分を擁護するわけじゃないけど、ビークルに加入してからケイタくんはMONG HANGの活動が出来なくなっちゃったんだよね。俺の場合は自分のバンドも出来るようにやりくりしてもらっているから。MONG HANGやNATSUMENをライブに誘いたくても、ケイタくんとマシータがビークルで忙しくてやれないこともあって。ビークル縛りを食らっていた人たちなんだよね(笑)。

なるほど。作曲は全てケイタイモさんですか?

ケイタ

デモは俺が作りますけど、弾き方は自由にやってもらっていて。

全部のパートが入ったデモを?

ケイタ

そうですね。というのも、はじめは曲の一部分をデモにしてやっていたんですけど、残りをスタジオに入って組み立てれば良いかと思っていたら、皆で集まれない場合もあって。そうしたら、形だけでも一度全部作ってしまおうと。レコーディングの時に全部が固まっていった感じかな。ゴセッキーが譜面に起こしてくれるんですよ。

CONTRAST [インタビュー] WUJA BIN BIN | 男女13人音物語

譜面に起こすんですね。

NARI

俺一人が譜面を読めなくて(笑)。リハに行くと比較的に他のメンバーは譜面で会話が出来るんだけど、俺はそれを後ろから眺めて感心しているっていう(笑)。

後関さんが骨を折っている部分が大きいんですね。

中村

複雑骨折だよね。粉々かもしれない。


NARI

案外さくっといけるのかと思っていたら、どうやら複雑骨折みたいで。


中村

ゴセッキーの骨折で湯浅ちゃんとかも骨折しちゃうからね。


NARI

ゴセッキーは、行けないリハにもわざわざスタジオまで渡しに来てくれて。それもリハの始まる前にね。それから自分の仕事に行くっていう。

すごく献身的ですね。

ケイタ

ちなみに湯浅ちゃんは譜面を二回失くしています(笑)。


中村

それはプレミアム会員(※)の情報じゃない?(笑)ゴセッキーもPDFにしてサーバーに上げちゃえば良いのにね。

※今回の取材は掲載すべきか悩ましいプレミアム情報尽くしでした。1情報につき¥105〜¥1,050を徴収するプレミアム会員モデルを構想しましたが、残念ながら夢に終わりました。引き続きインタビュー記事をお楽しみ下さい。


NARI

でもWUJA BIN BINの中で、Twitterとかで一番宣伝してくれているのは湯浅さんだよ。

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中村

たしかに。ゴセッキーなんて在日ファンクの宣伝ばかりで。


ケイタ

ほんとだよ(笑)。

適材適所に助けてくれる人がいるんですね(笑)。

ケイタ

あとレコーディングの時に思ったのは、圭作と陽平の判断が早いんですよ。この曲を3回ぐらい録ったらどれが良いかみたいな時に、主に始めのテイクでドラムが良かったら次の楽器に進むという感じなんですけど、俺としては「もう少しこうしたほうが良いんじゃないか」みたいな思いはあって。でも、その判断が早いから円滑に進んだというか。

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